レプリカを作る

先日、受講者の依頼により、とあるイラストと出来る限り瓜二つの作品を作りたい、というご用命を受けました。

瓜二つに作る対象は、その方の恩師が初めて出す本の表紙を飾る天使(神様の恰好を真似た天使という設定。)です。

最終的には、写真の通り、なんとかイラストのイメージに近いものが出来あがったのですが、最初お話があった時は、出版記念パーティーの会場(ご本人が、ハンドメイド好きということを恩師が知っていて、依頼されたそうです。)に飾るため、間に合わすには、完成までの期限が、結構限られていたこともあり、ちょっと厳しいかな、と思い、断る理由を考えてしまいました。

でも、ホームページで自分のことを探し当てて、やっと頼める人を見つけた、という感じがメールの文章から、ありありと見て取れたので、取り敢えず話だけは聞こう、と思い、お会いすることにしました。

最初はぬいぐるみで、という依頼でしたが、型紙を作るのに時間がかかることと、様々なパーツ(天使の輪っかや、杖)をつけるには、粘土の方が作りやすいこと、などの理由で、粘土で作ることをお勧めし、イラストを見ながら、ああだ、こうだと、二人で議論を重ね、ワークショップを6回で完成させました。

勿論、ご本人にも、ご自宅で相当頑張ってもらいましたが、正直途中で、何度か、「うまく出来なかったらどうしよう」と思ったこともあったのですが、今更、後には引けず、ご本人が期待満々だったこともあり、そんな気持ちは押し隠して、あとちょっとで完成です、頑張りましょう、と言い続け、なんとか完成にこぎつけた訳です。

でも、完成した時は、自分が作成した作品が出来上がった時以上の感激があり、途中で悩んだぶん、感激も大きいことを改めて知らされました。本当にお引き受けしてよかったと思いました。

2次元のイラストのレプリカを3次元で作る訳ですから、最初は、技術だけあればOKで、想像力はたいして必要ないか、と思ったのですが、どの辺りまで似せられるか、そのためには、どんな材質を使うか、など想像力を働かせる箇所が沢山あり、苦労より、楽しさの方が遥かに大きかったのです。

この楽しさ、ワクワク感は、自分で自由に制作するのとは、また異なった楽しさだな、と制作途中に何度も思いました。

なお、写真の天使は、素っ裸ですが、ご本人は洋裁が得意で、天使の服はご自分で作るとのこと。

 

参考 天使が表紙の、本の題名は、「こどもはママのちっちゃな神様」

 

著者 長南華香  出版社ワニブックス 

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コメント: 1
  • #1

    長南華香 (金曜日, 21 4月 2017 08:07)

    本の著者です。
    本当にありがとうございます❤️ステキなお人形
    私の宝物です。
    こうして作成して頂いたおかげでパーティー大成功でした✨✨