今回は手縫いの糸についてお話しします。
以前は、もっぱらダイソーのキルト用糸を使用していましたが、個人的にはこの糸が最も絡みにくく重宝していましたが、残念ながら一昨年製造中止になってしまいました。
その後、色々試して最終的に行き着いたのが、ダルマ Dual Dutyの40番です。
教室のメンバーにも、この糸をお勧めしています。
これはメキシコ製のパッチワーク用の糸で、最大のメリットは比較的絡みにくいことです。
やや厚めの番手で、糸が少し平たくなっているのが絡みにくい原因だと思います。
色の種類も結構あるので、良く使う色を揃えて使用していますが、この糸が使いにくい、という人もいますので、万人向けではないようです。
要は絡みにくく、適度な厚み(50番より厚い番手)であればどんな糸でもいいのですが、周囲に訊くと皆、絡まないために色々工夫しているようです。
一手間かけるのであれば、アイロンをかける、蝋引きする、という方法が有るようですが、こんな面倒なことをいちいちするのは、性格上できません。
良く言われるのが、糸をピンピン引っ張る、というのがありますが、毎回これをするのも、面倒です。
以前テディベア教室に通っていた頃、講師の方から、針を通した後、指でひっかけて糸をピンと張ればからまない、という話がありましたが、これも針を通す度に引っ張るのが面倒でやっていません。
結局絡みにくい糸を選ぶのが一番だと思うのですが、ダルマ Dual Dutyの40番より絡みにくい糸があれば、是非使ってみたいと思います。
なお、目付用には、8番、ミニサイズ(全長10cm以下)の目付には20番を使っています。レザークラフトをやっていた頃に使っていた蝋引きの糸が沢山余っているのですが、残念ながら、太すぎてぬいぐるみ用には使えません。
一旦絡んだら、僕はほどく時間がもったいないので、直ぐ糸を切って、やり直します。
どなたか絡みにくい糸があれば教えてください。
そもそも、ハンドメイドをやっているのは、作るのが好きだからです。
ああ、自分は作ることが好きなんだなあ、と思える瞬間のためにやっている、といっても過言ではありません。
しかしながら、「好きを仕事にすると、思ったほどには楽しくない」というのも、よく言われることです。心理学によると、何かを行動に移す動機には、「内発的動機」と「外発的動機」の二種類があるそうです。
外発的動機は、「お金」「地位」「名誉」等自分の外側にあるもので、内発的動機は、自分の内側から湧き出てくるものです。
アメリカで行われた心理学の実験で、学生を2グループに分けて、パズルを解いてもらったそうです。一つのグループには、ただパズルをやってもらうだけで、もうひとつのグループには、パズルが解けたら報酬を与えたそうです。
結果は、報酬を与えたグループでは、実験が終わった後にパズルをやる人は殆どいなくて、ただパズルをやっていたグループでは、続けてやった人が数多く出たそうです。
純粋にパズルを楽しんだか、お金のためにやったかで結果が違ってきたのでしょうか。
一昨年の4月~5月、初めての緊急事態宣言が出たとき、教室も休み、しばらくはイベント開催のあてもなかったため、全く売ることを考えず、ただひたすら新しいものを作り続けたのですが、やはり直近では、この時期が一番作る楽しみを味わえたときです。
ハンドメイド作家の中には、生活費を稼ぐために作っている人もいるでしょう(念のために言っておきますが、好きなことを職業にするのを否定しているわけではありません。)。
自分は生活費のために作ってはいませんが、売りたい気持ちが先行すると、楽しさより、圧迫感や焦りが多くなります。
「もっと知名度を上げたい」「あの人より売れるようになりたい」「在庫をゼロにしたい」と思う程に、作る喜びを犠牲にしている部分があります。
世の中には、「好きなものを、好きなときに、好きなように」作って、それが結果として売れている、幸せな作家もいますが、自分にはとうてい無理です。
これは本音ですが、作る喜びを犠牲にしすぎないで、作品が在庫過多にならない程度に、ホドホドに売れてくれるのが一番かな、と思っています。
ぬいぐるみ、テディベアに限っての話ですが、制作する上で、形(フォルム、造形)、質感(素材)色彩のどれが大切かと言うと、個人的には圧倒的に形だと思います。
質感は、質の良い高価な素材を選べば大きな外れはないし、色彩は、原色を避けて同色系統でまとめれば、無難な仕上がりになりますが、形だけは、誰かの模倣でないオリジナルなものは一番難しいし、他人と差がつく、個性を発揮できる部分だと思います。
しかしながら、素晴らしい色彩センスで、オリジナリティを発揮している方もいます。
自分はどうかというと、(以前にも書きましたが、)男性より女性の方が、圧倒的に色彩センスは良いと思いますが、男性の中では、自分はマシな方だという自負はあります。
でも、女性の中に混じると凡庸かな、と思います。
センスの良い女性は、補色、さし色の使い方がとても上手です。まあ、普段から服装やアクセサリーで鍛えているのでしょうが、色の配分がとても上手い。小物を使うにしても、色をよく考えて使っています。
素材を選ぶのも、どうやら色彩センスと連動しており、色彩センスの良い方は、素材選びも上手なように思います。
質感と色彩は切り離せないところがあり、色彩に鈍感な人は、場違いな素材を選んでも平気なようです。
と、なにやら偉そうに書きましたが、岡目八目といいますが、他人のことは多少わかっても、自分のことは、あまりわからないのです。
しばらく月日をおいて、自分の作品を客観的に見たときに、(自分にしては)色使いがうまいな、と思ったことが、殆どないことで、自分の色彩センスが凡庸であることは間違いないようです。
では、色彩センスは鍛えれば伸びるでしょうか。
ネットで検索すれば「伸びる」という意見が大半ですが、生地を自分で染めることで、多少は鍛えられていれば良いのですが・・。
教室で、メンバーの方に指導・アドバイスしている際に「どうすればいいか」と訪ねられた場合、極力「(あなたが求める方法に近づけるために)自分だったらこうする」という答え方をしています。
また、僕の考えに疑問を持った場合、違うと思った場合は、従う必要はないことも、重ね重ね言及しています。
メンバーの方は、bestの方法を求めて、正解は何かと訪ねている時があることはわかるのですが、各人が目指すオリジナルな作品は、各々目指す方法が違うので、「こうしなければならない」という決まりはない、というのが僕の考えです。
それ故、各人がどのようなオリジナル作品を目指すのかは、早い段階から把握しようと努めています。
もちろん、型紙の制作手法、見た目に綺麗な縫い方、効率的な染色の方法、等、技術的なことには、当然正解がありますが、これも個人の性格によって、ふたつ以上の正解がある場合もあります(手法にも向き不向きがあるということでしょうか。)。
絵画教室の作品展を観ると、主催者の作品に似た絵がずらっと並んでいる場合がありますが、自分としては、そういう方向にいかないよう極力注意しています。
(ただし、スタンダードなテディベアを作る教室では、伝統的な手法を学びますので、
「こうした方が良い」という決まりごとはあると思います。)
メンバーの中には、僕の作品のテイストに似た方もいますが、これはたまたま目指すところが、僕の方向性と似通っていただけで、大半の方はそれぞれ目指す方向が違います。
例外的に、できる限り本物の動物に似たリアルなものを作りたい、という場合は、「本物」というお手本があるので、進める方法・方向性に正解があるとは思いますが。
先月、1年がかりで制作した「スペシャル企画」がやっと終了しました。
受注点数は208点で、キャンセル2名、完成のメールに返事がなかった方が3名、海外の方で入金方法がなかった方が1名、計6名以外すべて完成品を送り届けることが出来ました。
昨年の3月に、InstagramとTwitter上で、6点の作品のサンプルを掲載し、注文があった順から、制作していくつもりでした。
応募期間は10日間で、それ以前のネット販売の抽選応募倍率から推測して、100点位は受注があるのかな、と思っていたところ、2日目の夜に200点を超えて、慌てて受注を締め切った次第です(嬉しい悲鳴です。)。
注文できなかった方にはご迷惑をおかけしたのですが、受注された方に対しては、なんとか1年で制作を終わらせることが出来て、ホッとしています。
完成が100点を少し超えた辺りで、もうこんな企画は二度とごめんだ、と思ったのですが、今は、受注点数を減らして、再度挑戦する気になってきました。
申込者は、東京から離れた場所の方が多く、この企画がなければ殆どの人とご縁がなかったかと思うと、やった甲斐はあったな、と今になって思います。
とにかく、大勢の方から感謝のメールも頂いて、買って頂いた自分としては恐縮するばかりですが、心底感激もしました。
同じものを大量に作ることで、綿の詰め方、目鼻立ちの決め方についても、学ぶことは多かったです。
それまでは、1点ごとにすべて違うことを基本に作っていましたので、毎回同じ綿の詰め方、目鼻立ちの決め方は職人的な技が必要だと言うことを理解しました。
次のスペシャル企画はいつになるかわかりませんが、遅くとも今年中には取りかかりたい、と思っています。
その時はどうぞよろしくお願いします。
先日、世田谷美術館で開催されていたグランマ・モーゼス展を観に行ってきました。
素朴で、とても癒やされる絵が多い展示会でした。
ご承知の方も多いと思いますが、ヴァーモント州郊外の農村風景を描き続けた、アメリカの国民的な画家です。
本名は、アンナ・メアリー・ロバートソン・モーゼス(1860~1961)といいますが、一般的にはグランマモーゼス(モーゼスおばあちゃん)で通っているようです。
この人の凄いところは、絵を描き始めたのが、75歳からだったこと。
78歳の時に、たまたまドラッグストアで売っていた自分の絵が、コレクターに発見され、翌年、ニューヨーク近代美術館の展覧会「現代の知られざるアメリカの画家たち」で紹介されて、これが画家としてのデビューとなるようです。80歳で初の個展、その後101歳まで描き続けて、大人気作家となった訳です。
今回実物を初めて観て、80歳から90歳まで、ドンドン絵が素晴らしくなっていく(個人的見解ですが)のを知って、大変な驚きを感じました。
何故なら、今まで数多くの画家の展示会を観てきた経験上、多くの画家は80歳辺りから、絵に衰えが感じられ、過去の作品の劣化的なトレースに陥っていったように思うので(もっと早く衰える人もいますね。)。
デビューが遅かったからというだけでは説明がつかないほど、特に、85歳から90歳辺りの作品は素敵でした。
正直な感想として、「年齢で限界を設けてはいけないな。」と思い、物作りをする身としては、大いに励まされました。
この気持ちを忘れないようにと、複写絵を買い、リビングに飾っています。
この展示会は、残念ながら、東京では2月27日で終了しますが、その後全国を巡回するようです。気になった方は、地元に来たときに是非観に行ってくださいね。
材料がドンドン増えます。
以前にも書きましたが、もう材料の在庫がどこに何があるかわからない状態になっています。今、棚や箱類がドンドン増え、もうこれ以上置き場がない状態になっているのですが、
これに拍車をかけているのが、いわゆる「まとめ買い」というやつです。
新機軸で、新しい材料を使う場合に材料が増えるのはやむを得ないのですが、既存の材料を持ちすぎるのは、要注意です。
ネットで一定数以上買うと安くなる場合、あるいは一定以上の金額を購入し送料を浮かす場合、またユザワヤやオカダヤの割引クーポンで、大量にまとめ買いする場合、様々なシーンで、先を見越したまとめ買いをしてきました。
ところが、まとめ買いは思ったほど得をしていない、場合によっては損をしている、ということに、最近ようやく気づいたのです。
売り手の戦略にまんまと引っかかっているのですね。
まとめ買いするものは、回転がよほど速くて、5年10年先も確実に使い続けるものでないと、結局捨てることになります。
特に生地類は、自分の趣向が変わるので、買いすぎると、まず確実にゴミになります(いつか使うだろうと思って持ち続けていると、置き場所にも困ります。)。
使用頻度の低いものは、買ったこと事態を忘れてしまいます。
買ったことを覚えていても、僕の場合は、保管場所がわからなくなって、最悪の場合、どこかにあると思いつつ、買い足す場合もあります(トホホ)。
これは本当に情けないのですが、たびたび起こってしまいます。
結局、送料がかかっても、あるいは割引があっても、買い置きは必要最小限に止めるのが賢明なのでしょう。
皆さんも、くれぐれもまとめ買いにはご注意を。
ハンドメイド作品を制作するようになると、人に見せたくなるし、次第に周囲の評価も気になるものです。
ここで気をつけなければならないのは、友人や知人からは、褒め言葉しか聞けない、ということです。
友人知人からの評価だけですと、次第に自信過剰になります(僕の場合がそうでした。)。
ところが活動が本格化してくると、雑貨店やカフェなどの委託先からの意見、SNSでのDM、作家仲間からの評判(直接ではなく、あの人がこう言っていたという間接的な意見)など、ネガティブな意見も耳にするようになります。
今回言いたいことは、100人のうち、100人から肯定的な意見をもらうのは不可能だ、ということです。
夏が好きな人もいれば、冬が好きな人がいるように、人の好みは様々、やれ小さすぎる、大きすぎる、高すぎる、安すぎる、もっと明るい色がいい、落ち着いた色が良い、可愛すぎる、クールすぎる、など、好みが違えば180度意見が異なりますが、周囲のすべての人の意見に答えようとすると、自分を見失います。
僕は映画が好きで、何を観るか決める際、yahoo映画の星取り表などを参考にしていますが、どんな傑作映画でも、必ず低評価している人が一定数います。
なので、自信をなくしたとき、これをチェックすれば、大体リカバリできます。
個人的に、特に辛いのは、イベントで僕のブースをちらっと観て、「くだらん」とばかり、瞬間的にそっぽを向いて立ち去って行く人が続いた時です。
イベントに出始めのころは、それまで友人知人に褒められていたので、自分の作品を全否定する人が少なからずいることを知って、本当にショックでした。
これは、正直ネガティブな意見より厳しいですが、(確かめた訳ではありませんが)すべての人が立ち止まるブースはないと思います。
イベントでは、むしろ、立ち止まってじっくり観てくれる人が少しでもいることに感謝したいと思います。
今回はぬいぐるみ(テディベア)の中に、重量を出すために、綿以外に詰めるアイテムを紹介します。
大量生産される市販のぬいぐるみなどには、ペレット(プラスチック製のつぶ)が入っていることが多いと思いますが、ハンドメイドで作るものには、重たさがなく、あまり使用されていません。
ぬいぐるみ用品を販売しているサイトで売っているアイテムには、ガラスボール、ステンレスボールがありますが、個人的には、粒状の「さざれ石(水晶)」を使用していました。
練習用、試作品用には、100均で売っている熱帯魚用の石(1kg)を使っていました。
理由は、スレンレスボールがあまりに高価だからです。
ガラスボールは粒が小さく、使用するときは、袋に入れたりする必要があり、扱いにくいので避けていました。
比重は、ステンレスボールが、水晶やガラスの3倍近くあり、粒の大きさもミリ単位でそろっているので、比重も扱いやすさも、ステンレスボールがダントツに良いのですが、テディベア系のネットショップで買うと、3mmサイズで1kg10,000円前後するので、手が出せないでいました。
サイズは3mmがベストだと思います。
(一体に200g入れると、それだけで原価がプラス2,000円になりますが、個人的には、買い手にその分を負担させるには、気が引けます。)
さざれ石は、1kg1,200~1,500円くらいなので許容範囲でした。
しかし、昨年の秋頃、ある国内サイトで、ベアリング用に研磨されていない、1kg3,100円(送料別)と、比較的安価なステンレスボールを発見し、その後は、もっぱらこれを使用しています(見た目は、ネットショップで売っているものと全く変わりありません。)。
大量に購入しましたので、教室でも、メンバーにわけて使ってもらっています。
さざれ石もまだ在庫がありますので、大きめの作品には、今後も、さざれ石を使用していくつもりです。
つい最近若干怪しげな中国サイトで、3mmサイズで1kg2,700円(送料込み)というのを見つけ、さっそく注文しました。
到着まで1ヶ月ほどかかりそうですが、もし、国内サイトで入手したものと同等のものが届いたら、今後はこれを継続して使用するつもりです。
ぬいぐるみやテディベアの類いは、勿論好きで作っているので、鑑賞するのも好きですが中には、あまり見たくない(というか興味がない)ジャンルもあります。
これは極めて個人的な意見なので、特定のジャンルを否定する訳ではないことを、先に断っておきます。
①いわゆるシュタイフ的なテディベア、ぬいぐるみ。
デパートで、クリスマスシーズンに展示されるような作品、欧米の映画やドラマの子供部屋においてあるようなテディベアやクマのぬいぐるみは、まるで魅力を感じません。
テディベア教室に行くと、最初に作るようなベアです。子供の頃から、色々なところで、何度も見せられているので、頭の中で、殆どパターン化しているからかもしれません。
②hippiecoco(ヒッピーココ)さん風なテディベア、ぬいぐるみ。
ヒッピーココさんご自身は、あの作風を作り上げたパイオニアですし、常に飽きさせない創意工夫もされていて、(数少ない)尊敬する作家の一人ですが、ヒッピーココさん風なテディベアがあまりに多く、SNSでも日々増殖していますので、うんざりします。
少し影響を受けている人も入れれば、今活躍している作家でも結構な割合でいると思いますが、とても魅力的な作風なので、知らず知らずのうちに似てくるのでしょう。
中には悪意が感じられるほど似ている人もいて、これには悲しくなります。
③ただただかわいい作品。
これが一番問題発言だと思いますが、可愛いだけの作品にも魅力を感じません。
僕から見ると、人気作家の5~6割がここに入ります(あー、書いてしまった。)。
可愛くみせるためのオリジナリティというものあると思いますが、深みを感じません。
そういうお前の作品はどうなのだ、と言われそうですが、ひとまず自分のことは置いておいて、際立った独創性、または、何らかのマイナス要素「暗さ、頼りなさ、奇妙さ、不気味さ、不安定さ、悲しさ等」が全く感じられない作品にはあまり魅力を感じることはありません。
書きたい放題に書きましたが、どうか、こんな風に考えている人もいる、というくらいに軽く受け取っておいてくださいね。
11月28日、ネイチャーアニマルワンダーランド(以下ネイアニ)に出展しました。
大変盛況で、出展者は145名、お客様の入りはコロナ前の8割程度回復したように思いました。
今回は、僕のブースの左右に、教室のメンバー6名(内2名が半ブース、4名が半ブースを半分ずつ共有しました)が並んで出展しましたので、自分のブースの売れ行きより、メンバーのことが気がかりでしたが、すべての人が2点以上売れて、ホッとしました(中には半分以上売れた方もいました!)
これ以外にも、かつて教室に在籍していた人を加えれば、全部で11名の方が出展していました(我ながら驚きです。)。
今回は奇しくも、テディベアコンベンション(以下コンベンション)と会場の建物が重なり、コンベンションは27日と28日の両日、ネイアニの会場の1階下で開催されました。
コンベンションは、当初10月に国際フォーラムで開催される予定でしたが、様々な理由から日程と会場が変更となり、偶然にも会場が重なったのですが、おそらくこのようなことは最初で最後と思われます。
僕は、当初例年通り両方のイベントに出展予定でしたが、アイドールが11月に繰り上がったため、早々にコンベンションへの出展を断念しましたが、例年両方のイベントに出ていた方はどちらに出展するか、かなり悩まれたと思います。
僕の僕の友人、知人の多くは、今回はネイアニへの出展を選択しました。
27日にコンベンションの会場を覗きに行きましたが、出展者が少なく、これがあの伝統あるイベントの会場かと思うほどに、淋しい状況でした。
国際フォーラムで開催された時代を知っている人なら、信じられない程、閑散とした状況ではなかったか、と思います。
来年は、テディベア業界全体のことを考えると、是非とも復活して欲しいと思いますが、色々とイベントの内容自体を改革していかないと、以前の盛況を取り戻すことは難しいかも、と思います。
これは、極めて個人的な、出展者目線のわがままな意見ですが、主催者の協会には、①出展料、および年会費の値下げ、②2日開催を1日に変更、を望みたいところです。(特に会報がなくなったのに、年会費据え置きは解せないなぁ。)
他にも書きたいことはありますが、あまり書くと炎上しそうなので、止めときます。ご意見のある方はコメント欄にどうぞ。
11月23日(土)、アイドールvol63に小さい子メインで出展しました。
今回は、出展ブースが、330にもなり、かつ、コロナ感染者も底を打ち始めていたので、久々にコロナ禍前の活況を取り戻すのでは、と期待しました。
設営準備のために会場に入る際、既に入場者の長蛇の列が出来ていて、やはり、期待通りになるかな、と思いました。
7月(連日東京のコロナ感染者が1000人超えでした。)の時も、ソコソコの来場者があったので、ドールファンは、ぬいぐるみファンより熱い人が多いのは間違いありません。
また、コロナ禍前だと2ヶ月に1回以上3月は、なんらかのイベントに出展していた(2018年と2019年はベアフェス、コンベンション、ドールワールド、ネイアニ、アイドール2回、U15ABCの計7回!)で、イベント出展が日常化していたのですが、4ヶ月振りとなると多少の緊張感もあり、会場5分前はドキドキでした。
先行入場は、もうコロナ前と変わらず、大変な賑わいでしたが、1時頃からお客さんが減り始め、まだ、完全にはコロナ前には戻っていないかな、と思った次第です。
来週は、ネイチャーアニマルワンダーランドに出展を予定していますので、息つく暇もない、という感じです。
しかしながら、今年のイベント出展は、全部で計3回であり、コロナ前の半分以下です。
前は1年中忙しくていたのですが、世の中が以前の状態に戻っても、もうあんなに頑張れないかもしれないな、よくあんなにイベントに出ていたな、我ながら凄かったな、とも思います。
ぬいぐるみ(テディベア)の制作には、どの生地を選択するか、という楽しみがあります。
テディベア教室に通っていた頃は、基本モヘア(アンゴラ山羊の毛)の中から、毛の質(長毛短毛巻き毛等々)と、色から選んでいたのですが、この段階でも選ぶ楽しみは結構ありま した。
自作するようになってからは、起毛しているかいないかに関わらず、あらゆる生地から選択するようになり、しかも生地を購入してから、自分で染めていますので、選択肢は無限大といっても良く、常に新しい発見があります。羊毛フェルト制作にはこの楽しみがないのでは、と思います。
今は、教室のメンバーの方々からの様々な情報もあり、生地の知識は日々更新されています。
入手先は、7割が日暮里の繊維問屋街、残り3割がネットかオカダヤです(残念ながら、ユザワヤには使える生地が少ないように思います。)。
自作するようになった当初は、結構ネットで買っていたのですが、実物を見ていないため、失敗が多く、最近は、ネットでは、生地の性質等がわかっている物しか買いません。
生地が伸びるか、ほつれやすくないか、毛の触感などは、手で触れてみないとわからないので。
日暮里では、トマトとナガトで買うことが多いでしょうか。
大体3ヶ月に1回くらいは行きます。オカダヤには新宿に映画を観に行ったついでに寄ります。
日暮里で珍しい生地があると、オカダヤのように10cm単位では変えないので、お試しができないため、店先で大いに悩みます。
使えるか使えないかは、経験により勘が働くようにはなったのですが、それでもじっくり考えて購入しても、未だに失敗して殆ど使わない生地もあります。
でも、悩んで失敗するのも大いなる楽しみのひとつなので、あまり悔いはありません(ネットで買って、創造していたのと違うと悔しさしか残りませんが。)。
イベント会場では、気分が高揚しているので、余計なものを買ってしまうので、できる限り買わないようにしています。
先日読んだ医者が書いた本で、「晩年になって、自分の人生は一体何だったのだろう」と後悔する人の共通点は、人生を周囲の期待や世間評価によって選択してきた人達だ、と書いてありました。
全くその通りだろうと思うのですが、殆どの人は、深く考えることもなく、受験戦争に算入させられ、偏差値に沿った大学に行き、男性ならできる限り世間評価の高い職業に就き、組織内で上を目指す。女性なら、適齢期に結婚し、2人の子供をもうけ、社会人として送り出し、郊外に家を買い、働ける限り働く、というのがオーダーメイドの人生でしょう。
僕も、人生のかなりの部分、このオーダーメイドに沿って生きてしまいました。
僕の場合は、48歳頃から、残りの人生を真剣に考え始めて、50歳になってからようやっと、自分の本当にやりたいことの輪郭が、見えてきました。その後、約10年かけて、やりたいことを探しあて、今の自分がいます。
自分で選択しているつもりでも、多くの人は、周囲の期待や、世間評価から、人生を選択しているように思います。
僕の教室に来られているメンバーの多くは、オーダーメイドの人生ではなく、残りの生涯は、本当にやりたいことをやって生きたい、それがぬいぐるみ(orテデイベア)かもしれない、と思って、賢明にチャレンジされています。
もちろん、道半ばで、様々な理由で挫折される方もいますし、やっているうちに、自分のやりたいことは別にあったと気づかれ、教室を止める方もいます。
でも、確実に自分のやりたいことの足固めをされて、前進している方、すでに作家としてデビューされているかたも、少なからずいらっしゃいます。
日々、皆さんの夢のお手伝いができて、教室をやっていて本当によかったな、と思います。自分の教室に来られた方が、ひとりでも多く、自分の目標を実現し、やりたいことを、やりたいようにできる人生を歩んでもらえればいいな、と思っています。
今回は、ハンドメイド作家をやるなら、ホームページはあった方が良い、ということについて書いてみたいと思います。
僕の最大の広報ツールは、SNS(TwitterとInstagram)ですが、これは誰にでも簡単に始められて、効果も絶大ですが、欠点もあります。
この欠点が大いに問題で、これが解消されるならホームページを持つ必要はないのですが。
ずばり、欠点は、情報の一覧性がない、ということです。
アップした情報は垂れ流し状態で、過去に、どこにどんな写真やつぶやきがあったかを探すのは至難の業です。
TwitterとInstagramを常時活用している人でも、1年前まで遡ってチェックする人は極めて少ないと思います。
その点ブログは、書いたモノ、写真等を、カテゴリー別(年月別、ジャンル別等)に整理できるので、SNSよりは若干情報の一覧性に秀でています。
しかし、ブログといえども、ホームページに比べるとやはり一覧性に劣ります。
ホームページは情報を階層化できますので、必要な情報がどこにあるのか、とてもわかりやすいというのが最大のメリットです。
ただ、あまり階層を深くすると、自分(制作者)が更新するときに、どこに何を書いたかわからなくなる恐れがあるので、僕は3階層までに止めていますが。
そして、ブログに比べて世間的な信用度が高い、ということが言えます。HPを持っているくらいだから、信用できるだろう、と思ってもらえるのです(特に教室の生徒勧誘やネット販売などに絶大なる効果があると思います。)最近のホームページは、更新作業も実に簡単にできますし。
こう書くと、良いことだらけですが、欠点は、最初の立ち上げに苦労する、特にサイト全体の設計が若干難しい、ということです。
ここさえ乗り切れば、良いことだらけなのですが、僕はホームページ運営会社の1日研修に参加し、サポートしてもらいながら、サイトの骨組みだけを制作し、自宅に帰ってから文章を打ち込んで、それをそのまま運用しています。
周囲の作家にも、お勧めしているのですが、未だに、誰もホームページを作った人はいませんが、ちょっとだけ苦労するだけで、とても便利になると思うので、是非とも挑戦してみてください。
先日、本屋で100歳の老人へのインタビューをまとめたものが書籍となっていました。その中で、100歳の人に、「あなたの夢はなんですか」と問いかけていました。
著名な料理評論家のエッセイで、老人に夢を問うのは、馬鹿げている、と書いてありましたが、どうなのでしょう。
先日読んだ本で、
「夢は、考えるだけでワクワクするものをいう」としていましたが、まあ、世間一般に言う夢はそうでしょうね。タモリが、人生に夢は必要ない、と言っていたような記憶がありますが、叶うか叶わないかが、あまり問題にされないのが夢、と仮定してみます。
実は自分も、30代の頃から、ハンドメイド作家として活動する、ハンドメイドの教室を開く、という夢を抱いていました(これはこれで、とても心地良かったと思います。)。40代後半までは、まさに現実味のない、ワクワクするだけの妄想でしたが、いつしか本気で実現させようと思い始めました。
夢は、欲望や目標以前のふわふわとした段階のものだ、と考えた場合、どうしても実現したい、と思えば、それは目標になると思います。何かを実現するためには、具体的な計画と現実的な着手が必要です。
でも、夢の段階なら、それは必要ではないように思います。
叶わない夢はない、というのは、マスコミや歌の歌詞では頻繁に出てきますが、これは全くの嘘だと思います。
自分にも、いままで、叶わなかった夢が、沢山有ります。
しかし、目標以前の(ということは、実現を焦ることもない)、考えるだけでワクワクするものが夢なら、それは生きていく上で、あった方がいいと思います。
そうなると、一体何歳まで、夢は持てるのでしょうか?
結論から言えば、100歳でもOK。100歳から10年以上生きる可能性はゼロではないですから。
もっと言えば、死ぬ直前まで夢を持っていい、と僕は思っています。
ここには書きませんが、今も、創作に関する、新たな夢があります。
但し、夢が目標=欲となった途端、裏で同じ位のマイナス面を抱えることになるので、その覚悟は必要だと思いますが。
テディベア作家やぬいぐるみ作家はアーティストか、ということに関して、私見を書いてみます。
いきなり結論を書けば、テディベア作家=アーティストではないが、ごく一部に僕からみて、アーティストと思える人がいる、ということになるでしょうか。
某協会が、テディベア作家をアーティストと呼んでいますが、気恥ずかしい限りです。
何をもってアーティストというか、というのも人によって違うので、取り敢えず自分なりの定義を書くと「周囲に迎合することなく、自らの思うまま、信じるままに制作し、かつ感動を呼ぶ作品が作れる人」となります。
僕の知っている範囲では、現在作家として活動している方の1割に満たない方が(僕から見て)この定義に当てはまります。僕は、この1割弱の方々を尊敬しています。
勿論、その作家に人気があるか、売れているか、は一切関係ありません。全く売れていない方もいますし、殆ど知られていない方もいます。
念のために書いておきますが、自分の中では、感動と感心は異なります。
技量的に優れた作品、職人肌の作品には感心させられますが、感動するとは限りません。
自分自身のことについて書くと、自分はしっかりと周囲(お客さんや、ファンの方々)の嗜好を気にしていますし、制作に関しても、周囲に大いに振り回されています。
感動する作品が作れているかどうかは自分ではわかりませんが、全く自信がありません。
ただ、部分的にアート的な要素を取り入れる工夫はしていますが、自分自身はアーティスト指向ではありません。
かといって、職人指向でもないので、実に中途半端なのですが、(売れたら嬉しいですが)売ることだけを目的とはしておらず、人が自分の作品を見て、微笑んでくれたら良いな、おだやかな、優しい気持ちになってくれたら嬉しいな、と思って制作しています。
今も、「絵本から抜け出たみたい」「見ていると癒やされる」というお客さんの言葉に励まされて制作しています。
昨年の2月から、常にコロナ禍が予想を上回って悪い方に展開しているので、数ヶ月後の予定を立てにくい状況が続いています。
楽観的に、後数ヶ月もすれば、事態は好転するだろうと、最近まで思っていたのですが、これだけ予想を裏切られると、さすがに、もう少しすれば大丈夫だろう、とは思わなくなりました。
年内の予定としては、取りあえず9月に渋谷の西武百貨店にて委託で展示されるU15ABCは、8月の幽玄展と納品が重なって、やむを得ずパスしました。
また、毎年参加していたテデイベアコンベンションは、今年は色々な理由から、参加を見送りました。昨年は参加したのですが、今より遙かにコロナ禍も落ち着いていた10月後半(PCR検査陽性者は、都内で1日僅か100~200人程度!)に開催されたにもかかわらず、随分淋しい展示会となってしまったのですが、果たして今年はどうなるでしょうか。
ワクチン接種が進んで、イベント参加者が増えるのかどうか、全く予想がつきません。
11月28日に開催が予定されているネイチャーアニマルワンダーランドは、締め切りの関係で、取り敢えず、参加の意思表明はしていますが、一体どうなるでしょう。
11月13日に開催が予定されているアイドールは、毎回、直前まで参加受付をしているので、しばらく様子見の状態ですが、こちらも開催するなら、参加したいなと考えています。
取り敢えず、今は、このふたつのイベントに参加するつもりで制作し、中止になれば、来年早々に、ネット販売を考えています。
ネット販売の方は、3月のスペシャル企画が、来週でようやく半分完成する見込みなので、年内は予定していません。
教室の方は、過去2~3回目の緊急事態宣言の際は、全く影響がなかったのですが、さすがに今月(8月)は、都内の1日辺りPCR検査陽性者が4,000人を超える日が続いているため、3割強のキャンセルが入っていますが、こちらの方も、今後どうなるかの予想はわかりません。
いつかは、「そんな時代もあったよね」と笑って話せる時が、必ず来るとは思うのですが。
幽玄展についての詳しいお知らせです(8月13日~17日)。
「White gallery」文京区千駄木2-35-2
① 入場方法
・マスクを着用の上ご来場くださるようお願い致します。
・
② 販売方法
・初日 抽選による販売
・11:00オープン。12:00までに応募受付
・複数の応募可能ですが、
・コロナの影響で、お客様が多数ご来場の場合、
・オープン初日にご来場の方々は、
・オープン初日は、
・キャッシュカードは使えます。
・先着30名様に幽玄ちゃんがプレゼントされます。
体長約10cm程の幽玄ちゃんは一体一体加藤日砂による手作りに
作品のご購入者様へお一人様に対し幽玄ちゃん1体プレゼント!
幽玄ちゃんは限定30体を用
※いくつ作品を購入しても幽玄ちゃんはお一人様1体です。
③ メールでも購入できます。
メールお申し込み方法
作品の詳細事項を書いて、主催者、hisak
※詳細事項1、作品名 2、作家名 3、お名前・お電話・ご住所・メールアドレス(
①オレンジベア~ モヘア 5ジョイント、加藤日砂さんの型紙。18,700円(税込み)
②ニャンコ仮面~モヘア、トイスケルトン(抱きベアにも、おすわりベアにもなります。)16,500円
③うさちゃん仮面~高級レーヨン(ビスコース)、 トイスケルトン(〃) 11,000円
④クラウンベア~モヘア、トイスケルトン(〃)16,500円
加藤日砂さんの手染め①-②-④
・メールのお申し込み受付開始は、15日(日曜日)11:
・
④ 作品の配送
・配送料はかかりません。
・会期終了後、
※
★会場は、充分換気を行い「密」にならないよう気を付けます。
今回幽玄展(8/13~17)に出展するにあたり、初めてトイスケルトンを使用しました。
トイスケルトンとは、写真にあるように、プラスチック製のぬいぐるみ用間接(骨格相当)です。
針金でも同様のことは出来ますし、実験的に過去何度か制作しましたが、耐久性に問題があり、断念していました(かなり太い針金でも、50回程度上下に曲げると、折れます。)
トイスケルトンの場合、よほど乱暴に扱わないと、折れるというとはないでしょう。
ハードボードジョイントより高価ですが、メリットとしては、より自由度の高い動きが出来ます(首が上下に動く。足や手が、U字に曲がるなどなど。)。
さらに、間接の玉を、専用の工具で、一個一個外したり加えたりできるので、頭や手足の先まで、玉を入れることが出来ます。
ただし制作するに当たっては、型紙上、頭手足が繋がっていないといけないため、新たに型紙を制作する必要がありますが。
以前から、挑戦しようと思っていたのですが、今回、教室メンバーの強い要望により、教室用教材として導入しました(導入しようとしてから、2年が経過していましたが。)。
個人的には、抱きベアスタイル(きおつけの姿勢)で、かつお座りも出来るところが、とても気に入りました。
試験的に作り始めたのが6月頃で、この頃より、教室の教材として、多くの方がトイスケルトンに挑戦しています。
大きさも、5サイズあり、教室用としてはSSS、SS、Sサイズを使っていますが、幽玄展用には、SサイズとSSサイズを使用しました。
使いこなすには、経験とコツが必要ですが、ジョイントスタイルのベアと違った趣があります。
まだ試していませんが、尻尾にもトイスケルトンを使うことが可能なので、容易に直立するスタイルのぬいぐるみも制作することが可能です。