先日、長野在住のぬいぐるみ作家笹岡氏(rebear)が、長野市内にアトリエを開設されたので、ぬいぐるみ作家仲間である関西在住の大御所佐藤氏(テディパパ)、僕のご近所の坂井氏(雅太郎玩具店)の男性3人で遊びに行ってきました。
佐藤さんは、前日ワンデイレッスン開講で東京に来られており、ハードスケジュールにもかかわらず東京から長野までご一緒しました。
アトリエは善光寺の近くにあり、周囲は緑が多く、おしゃれなカフェが点在するとてもうらやましい場所に位置していました。
ビルの3階にあり、入り口はグリーンのドアで、とてもおしゃれな雰囲気。
アトリエ・ギャラリーの名称は「SOW」です。
入ったところがギャラリーになっており、1日6,000円(キャンペーン価格)で展示会、個展、教室開催、写真撮影等(状況によって、1時間1,000円で借りることもできます)自由に使用できます。
広さは7畳で、窓が大きく、開放的です。
ギャラリーの奥、白いドア(このドアはなんと笹岡氏のお手製です。)の向こうがアトリエです。
アトリエは広いスペースで、作業しやすいように色々と工夫されていました。
作業台、テーブルなどはすべてお手製だそうです。
物作りは、アトリエがあるとないとでは、作業効率が全く異なるので、これからは、笹岡さんの創作効率が向上し、ドンドン新作が登場すると思います。
将来的には、この場所でぬいぐるみ教室も開催する予定とのこと。
当日は4人でぬいぐるみ談義をして、とても貴重な情報交換の時間を持つことが出来ました。
アトリエ・ギャラリーの所在地は長野市南長野県町477-11 サポートビル3階。
ギャラリーに興味のある方は、電話予約のうえで、ご見学ください。
TEL 090-1829-8199 (10:00~17:00)
久々に、3回目の創作便利ツールの紹介です。
1 手芸用アイロン。
アイロンは、パナソニックの普通サイズアイロンを長らく使っていたのですが、大きくて、重くて、かさばるので、いざ使うときに面倒くさくなり、生地に多少皴がよっていても「まあいいか」となり、登場シーンは少なかったのですが、今回紹介するクローバーのパッチワーク用アイロンは、小さい(全長16cm)軽い(440g)かさばらないと3拍子揃っていて、かつ性能は普通サイズのアイロンに引けをとらない優れものです。
手芸用に特化した工夫があちこちにされており、使ってみると優秀さがわかります。
これを購入してからは気楽にアイロンを使えるようになりました。
また、ケース(別売)があり、これはケースを広げるとミニアイロン台になるというおまけつきです。ケースも併せて買うことをお勧めします。
以前ユザワヤで10cmサイズのミニミニアイロンを買ったのですが、温度設定ができない、なかなか熱くならない、というしろもので、殆ど使い物になりませんでした。
2糸通し器
教室の生徒さんが購入したものを使わせてもらって、あまりに簡単に針に糸が通ることがわかり、感動して思わず買ってしまったものです。
糸を通すのに困っていない方には不要なツールですが、これがあると快適に糸通しができます。クローバーとカワグチから出ていて、僕はカワグチの方を買いました。針と糸を入れて、中央のボタンを押すだけで、針に糸が通ります。
ただ、注意点が一点あり、針によっては通らないので、色々持っている針で試してみる必要があります。
小さくて、穴が小さい針を使う方には便利なツールだと思います。
3ミシン用糸通し。
ミシンの糸通しが得意という方はいないと思います。いろいろな糸通しを使いましたが、この写真の糸通しはシンプルですが、実に使い勝手が良く、今までのなかでは最高です。
久々にドールアニマルワールドフェスティバル出展の感想を書きます。
今回も大盛況でした。
前回にもまして、ぬいぐるみのブースが増えていたように思います(実質的にはアニマル系がドール系を上回っていたのでは?)羊毛フェルトやあみぐるみ、木工作品、陶器作品も出展され、観ていて、とても楽しいイベントです。
運営で最も変わった点は、先行入場のチケットがネットで事前販売されたこと。
そして、お客さんは、開始前に先行チケットに記載された順に買いたい作品があるブースの前に並ぶのですが、(ここまでは前回通りですが)販売直前に主催者が抽選で番号を発表しました(今後この番号は毎回変わります。)。
今回は(確か)180番?でしたが、この番号より若い番号が先頭に来て、1~179番の番号で並んでいた人たちが後列に回りました。つまり、180番を境に前後の列が入れ替わる訳です。僕のブースでは188番の人が先頭になりました。
これにより、若い番号を買っても意味がないということになり、一部のバイヤーの若い番号の買い占めを防止するわけです。
最初この方法を聞いたとき、果たしてうまくいくのかドキドキでしたが、全館内に聞こえるマイクで、日本語中国語で放送していただいたため、大きなトラブルもなく先行入場の販売が終了したようです。
このスタイルにより、今まで変えなかった人も買えるようになって、大変すばらしい施策だと思いました。
主催者は大変なご苦労をされたと思います。この場を借りて深く感謝したいと思います。
ドールアニマルは出展者にもお客さんにとっても魅力的なイベントですが、特に近年出展したい人が増え、出展も一部抽選になっています。
願わくば、もう少し広い会場に移り、一人でも多くの方が出店できるようになれば、さらに良いなと思っています(例えばビックサイト)。
創作において、技術とセンス(才能と言い換えてもいい)のどちらが大切でしょうか。
正解と思うことを先に書けば、ジャンルによって違う、と思います。
大体において、技術は人を感心させますが、センスは人を感動させます。
絵画なら、圧倒的に技術よりセンスが大切でしょうが、経験上、陶芸やレザークラフトなら、センスより技術が優先されると思います。
もちろんどちらも大切なのですが、自分がかかわっているジャンルで、どちらが優先されるのか知っておいた方がいいと思います。
また、同じジャンルでも、作風によって、技術とセンスのバランスが違ってきます。
例えば羊毛フェルトの場合、本物そっくりに作ろうとすると、技術力が要求されますが、自身の世界観を表現するなら、センスが要求されます。
ぬいぐるみの場合、型紙制作は技術ですが、どのような型紙をつくるかはセンスの問題です(技術が追い付かないため、作りたいぬいぐるみを作れない、という問題は常にありますが。)。
残酷なことに、技術は磨けば磨くほど向上しますが、センスは生まれつきの部分も大きいのではないでしょうか。
ただ、教室で大勢の生徒さんを指導していて気づいたことですが、本人が持ち合わせているセンスにも大抵の場合、数種類あり、本人が気づいていないものも多々あります(岡目八目という言葉の通り、傍で観ている方が気づきやすい。かなり時が経過してから本人が気づくことも多い。)。
以前、ある著名な陶芸家のワンデイレッスンを受けたとき、その方が言うには、長らく不遇の時代が続き、ある時ふと戯れに作風を変えて展示会に出展したところ、そこから急激に売れるようになったようです。
その方の以前の作風は技術的に高いレベルに到達していたのですが、やや崩して、遊んでいるような作風にしてから売れるようになったのです(但し、高い技術力があったからこそ、崩しても魅力があったと言えるかもしれません。)。
技術はセンスを活かすためのものです。教室で、「早くうまく作れるようになりたい」という方には、「素敵な作品を作れるようになりましょう」とアドバイスしています。
今回も自分のことは棚に上げて書きたいことを書きます。
ハンドメイド作家の宿命として、誰しもが、既存作家の影響を受けています。
どんなジャンルの創作物でも誰の影響も受けていないという人がいたら、自分の作品を客観的に観察できない人かな、と思います。
影響といっても、上っ面だけをまねた、いわゆる「模倣(コピー)」と、自分になりに昇華した「応用」に分かれると思います。
コピーについては、過去何度か書いていますので、今回は自分が思う応用について書いてみます。
創作はジャンルを問わず、意識するか無意識下に関わらず、殆どの人が、他の作品から影響を受けているので、全くのオリジナリティというのはあり得ないと思います。
これを前提とした上で、己のオリジナリティを確立するために必要なのは、今の自分の作風・土台の上に、感銘を受けた他の作家のオリジナリティを応用することだと思います。
「このアイデア・個性を自分だったらどう表現するか」とまず考える発想がないと、他人の優れた部分を真似(初心者に多い)するだけになってしまうと思います。
またそのためには、自分の現時点でのオリジナリティは何かを良く理解しており、自分自身を大切にするスタンスが必要ではないでしょうか。
この姿勢さえ忘れなければ、個人的には他から影響を受けることは決して悪いことではない、と考えています。むしろ積極的に、外部の作品を自分の作品として昇華していけばいいと思います。
特に他のジャンル(例えばぬいぐるみなら絵画や編みぐるみ、陶人形等などから)からのアイデアを自分のジャンルに落とし込めるなら、これに越したことはないな、と思います。
まれに、器用な人で、色々な人の影響を作品ごとに受けており、それぞれ「〇〇さん風」「△△さん風」になっている人がいます。コピーではないのですが、微妙に作風が違っており、一体何をやろうとしているのか、どこを目指しているのか、見ている方を戸惑わせます。
器用貧乏ゆえに、陥ってしまう落とし穴でしょう。
1 トレース台
イラストを描いている人ならだれもが知っているツールかもしれませんが、僕は数か月前まで知らずにいて、偶然ネットで見つけ「こんな便利なものがあったのか」と興奮しながらポチりました。
仕掛けは単純で、台の上にトレースしたいものを置き、その上にトレース(写す)する紙を置き、トレース台の左上電源スイッチを入れると台全体が強く、明るく光ります。
トレースしたいものが影のようにくっきりと写り、鉛筆等でなどると、詳細に書き写せます。僕はA4サイズを購入しました。
型紙の一部を修正、変形させたい時に使っていますが、変更しない部分は、正確にトレースでき、変更したい部分を書き足していきます。
これを使う前は、トレーシングペーパーを使っていたのですが、今一つはっきり写らないことが多く、イライラしながらトレースしていたのですが、これを使うことで、実に快適にトレースできるようになりました。
2 スケッチフレーム
これは水彩画を描いていた20年前に入手し、今では教室のレッスンで大活躍しています。
どういうときに使うかというと、ぬいぐるみの左右上下のバランスを取りたい個所に、このフレームを当てて、バランス調整します。
僕自身は多少左右上下のバランスが多少崩れていた方が面白いと思うのですが、人によってはバランスよく、正確にきっちり制作したいという方も結構いて、その時にこのツールが登場します。
もう少し大きいものを買おうとネットで探したのですが、正確な名称がわからず、現在は写真の通り自作したものか、格子模様の入った下敷きを使っています(「透明 下敷き 方眼」で検索すると出てきます。)が、あまり方眼が細かいとかえって使いにくいことを書き添えておきます。
先週、今話題のゴッホアライブ東京展を観てきました。
没入型展示会というふれこみ、かつ、これまで世界で延べ34万人が観たということで、大変期待して観に行きました。
案内によると、オーストラリアの企画会社が立案したもので、世界中を巡回しており、東京(国内では、名古屋神戸に続いて3番目)は記念すべき100番目の都市にあたるそうです。
暗い通路を歩いていくと、両壁と床に巨大スクリーンでゴッホの絵画が写し出され、クラッシク音楽に合わせて、どんどん絵画が入れ替わっていき、一部ではゴッホの絵画がアニメーションで動きました。
入場料は3,000円とちょっと高めで、かつ平日にもかかわらず、結構沢山の観客が観にきていました(他の展示会と違い、若い人が多かったですね)。
僕自身の正直な感想を言うと、よほどゴッホの絵が大好きか、新しいエンタテインメントが好きでないと、3,000円の価値はないと思いました。
ただ、今まで観たことがないゴッホの(スクリーンに映し出された)絵画も多数あったので、これはこれで、新たな発見があって良かったと思います。
昨年観た、ホックニー展、ソウルライター展にも、今回同様の趣旨のエンタテインメントがあり、最近はこういうスタイルが流行りなのかと思っていましたが、このゴッホアライブが最初なのかもしれません。
但し、上に書いたふたつの展示会は、作品の展示があって、かつ、その付録?としてのエンタテインメントでしたが、今回は、ゴッホの絵を楽しむ気持ちでいったので、消化不良となりました。
絵画鑑賞ではなく、ニューウエイブのエンタテインメントを観に行くつもりで行けば、もうすこし楽しめたかもしれません。
観に行く予定の人は、絵画鑑賞とは別物のショーとして考えれば、結構楽しめると思います。
これから数回にわけて、僕が創作する際に使用している便利ツールを紹介していきます。
なにしろ道具に凝る方なので、万人受けするかどうかわかりませんが、用途も説明していきますので、自分に合いそうなものがあったら試してみて下さい。
1 染料で部分染する際の便利ツール。
ネットで、サードハンドやフレキシブルアームと称して売られている、はんだ付けする際に部品を固定するツールですが、これが部分染めをする際、威力を発揮します。これを使うことで、両手がフリーになるので、かなり細かい作業ができます。
これを使わない場合、左手でぬいぐるみを持ち、右手で染料を塗り、揉んで毛に染み込ませますが、うっかり左手に染料がつくと、染めたくない部分にも広がってしまいます。
このツール(写真)は二台目ですが、一台目は小ぶりでアームも3本しかなく、いまひとつ痒いところに手が届かない感じでしたが、これは背が高く、アームが6本もあるので、大きなぬいぐるみにも使用できるし、360度角度調整ができて、素早く部分染めができます。
ぬいぐるみにアルコールマーカーをペイントする場合も、角度を自由に変えることで、塗り残しがなくなり、重宝しますよ。
2 針ケースと針置き。
手芸店で売られているのでご存じの方も多いと思いますが、お持ちでない方は騙されたと思って使ってみて下さい。これを購入する前は、針山に針を刺して使っていましたが、これらを使うようになって針の選定に迷うことがなくなりました。
針ケースは、磁石になっているので逆さにしても落ちません。針全体が見えているので、太さ長さが一目でわかります。
針置きは、以前は冷蔵庫に張り付けるマグネットクリップを逆さにして使っていたのですが、専用の針置きを購入してその便利さがわかりました。
中央がくぼんでいるので、針を摘まみやすく、さっと取り出せます。また見た目より重量があり、摘まんだ時、台が動かないので、よく考えて作ってあるなと感心させられます(但し、針と針の距離が近いとくっつくので、あまりたくさんの針は置けません。その時にメインに使う針3本までにしています。)。下に針ケースがついています。
僕は針置きに小さい針、小さい針ケースに中サイズの針、大きい針ケースに大きなサイズの針を入れてあるので、針を探す手間が大幅に縮小されました。