作品の大きさ

i-ppoたおか 田岡正臣 下高井戸 東京 テディベア 杉並
小さい子も作ってますよ

前回に引き続き、「U15ABC」に関連する話をします。

U15ABCは、身長(高さ)が、15cm以下のぬいぐるみ・テディベアに限定した展示会でした。

15cm以下とはいっても、実際はほとんどが10cm以下のミニサイズが主流ですが・・。

自分のように普段20cmサイズも作っている、という人はむしろ少数派で、小さめのサイズをメインに作っている方が集結したという感じのイベントでした。

但し、小さいといっても2種類あり、23cm程度の極小サイズと、510cmのサイズに分かれていたようです。

(僕は、今回の出店にあたって、10cmから、ギリギリ極小サイズ一歩手前の4cm程度の作品まで制作しました。)

しかも、極小サイズに特化している人は、ムシメガネで見ても粗が目立たないような、精巧な作りの方が殆どでした。

制作過程を聞くと、たとえ2cmでも、いや2cmであるからこそ、その苦労は大変なもので、10cmサイズのものより、遥かに時間がかかることがよく理解できました。

一般的な作品の価格帯も、68cm辺りが底で、それより小さくなると高くなっていくのも、当然のことといえるでしょう。

また、10年以上前から、45cm程度の小さいサイズを作るようになった、ある作家さんから聞いた話ですが、自分は真似しているわけではないのに、〇〇さん(凄く人気がある方)に似ている、真似している、と言われることが続いたことで不愉快になり、作風は変えずに、サイズだけを思い切って小さくしたら、一切言われなくなった、とのことでした。

お客さんも、サイズを個性と考えているようです。

自分としては、素材も、モチーフも、大きさも一切こだわらないで、自由に作っていきたいと思うのですが、作っていて一番楽しいのが20cm前後のものです。

何故なら、色々な工夫や実験的アイデアを、作品の中に盛り込めるから。

小さくなればなるほど、工夫やアイデアを作品に落とし込むのが、とても難しくなるようです。極小サイズをメインに制作している方数名からお話を聞いた感じだと、小さく作ること自体に、喜びを感じていることがわかります。

性格的に向いていない人には苦痛になると思うのですが(僕もあまりに小さな作品の制作には苦痛を感じると思います。)