感動と感心

親子でまったり。
親子でまったり。

教室に来られた方は、一様に「早くうまく作れるようになりたい」とおっしゃられます。

その時の、僕の台詞は決まっていて、「上手に作るより、素敵な作品、チャーミングな作品を作る方が大切ですよ。」と言います。

海外の方々と比べ、日本人は特に手先が器用な上、細かい作業が得意なので、時間をかければ、大抵の人はうまく作れるようになります。

 

とても上手に出来たハンドメイド作品は、見る人を感心させますが、感動させるとは限りません。

作者の熱い思いがこもっているとか、際立った個性があるとか、感動させる作品に至る道は色々あると思いますが、感心させる作品とは、方向性が違う、と僕は考えています(卓越した技術に感動する人も、中にはいると思いますが、僕はテクニックに感心はしますが、感動することはありません。)。

 

時間をかけ、繰り返し作っていればだんだん上達し、一定レベルまでは上手に作れるようになるのですが、うまく作れるようになったが故に、失われる魅力というのもあって、多少のつたなさがあった初期の作品の方が、魅力があった、という作家さんもいるので、ただひたすらに技術を磨くのはいかがなものか、と思います。

 

ただ、僕自身にも、自分が作りたいモノ、表現が、技術がないために、テクニック不足のために作れない、ということが往々にしてあるため、自分の表現したいことを実現するための引出しは沢山持っておきたい、と思っています。

 

そのためには、好奇心旺盛に、色々と試していきたいと思いますが、ソコソコの技術=うまさ、が伴わないとそのスキルは使えないと思います。

 

 

最後に一言でまとめれば、「うまく作ることを目標にする必要はない、それよりもっと大切なことがある」ということになります。この大切なことは、人によって違うと思いますが。