昔の作品

i-ppoたおか 田岡正臣 経堂 東京 テディベア
昔作った革の鞄

 写真の赤い鞄は45年ほど前、僕が革のハンドメイド作品を一生懸命作っていたころの作品です。

妻のオーダーで、要望を聞き取りしながら図面を起こし、型紙を書いて、手縫いで制作したものですが、作ったことも忘れかけていました。たまたま彼女が、数年ぶりに、クローゼットの中から引っ張り出して、持ち歩き始めたので、忘れないよう、感じたことを書いておきます。

まず思ったのは、自分で言うのもなんですが、意外とまともに作ってあるな、ということ。

「おお、けっこういけているじゃない。」、なんて思いました。

というのも、当時、鞄や財布が思ったように作れなくて、制作を断念した経緯があるからです。

記憶をたどれば、この作品をつくって、1年後にレザークラフトを止めています。縫い目を均等に揃えたり、左右のバランスを整えたりするのが苦手で、つまずくことが多かったことを覚えています。

 これとは逆に、昔の作品でも、うんざりするものがあります。

今、来月のサークルの例会に向けて、水彩画を描いていますが、今回のテーマの参考にと、数年前の作品をチェックしたら、どれもこれもひどい出来で、がっかりしました。

 以前、水彩画は、気に入ってくれた人にプレゼントしていたのですが、この程度のものをあげていたのか、と思うと、冷や汗が出ます。

 思うに、レザークラフトは、数年前から進歩がストップしているため、当時のこともすっかり忘れ、昔の作品を、良いと感じるのでしょう。水彩画は今も描き続けているので、わずかながら進歩があるから、過去の作品のアラが見えるのかな、と気づきました。

 人形やぬいぐるみは、常に作り続けているので、過去の作品であろうが、今の作品であろうが、常にどこかに不満点があり、この点は、水彩画とは比較できません(水彩画は、サークルの例会にあわせて、3カ月に1枚程度制作するのみ。)。

 当時すごく気に入っていた作品で、手放したものの大半は、もう見る機会もありません。

 

 今見ると、自分がどんな感想を抱くのか、すこし気になるところです。