
ぬいぐるみの型紙制作のノウハウは各人ごとに違う、という話を第一回でしましたが、それでも僕が色々な作家の方達に聞いた限りでは共通点もあります。
まず、型紙のノウハウは紙を使うか粘土を使うかで、大きく2つに分かれます。
紙の手法も大きく2つに分かれます。
テディベアスタイルの型紙は頭、胴体、腕、足と別々のパーツに分かれますので、紙での制作に向いています。各パーツごとに立体になることを想像しながら作ります。テディベア教室で教えている作り方は、これがメインですが、あまり複雑な形は作れません。
もう一つは、各パーツを、模型を作るように組立てていくやり方(紙で工作するイメージ)ですが、このやり方だと、もう少し複雑な形が作れます。
粘土で作るやり方は、作りたい形を粘土でかたどり、そこにテープを貼って、それを切り離して型紙にするという手法です。
このやり方は、どんなに複雑な形でも、細かく切り分ければ、型紙にすることができます(切り分け過ぎるとパズルのようになり、制作が困難になります。)。
一見、紙の手法と、粘土の手法は、まったく別物のようですが、複雑に絡み合っています。
いきなり粘土の手法から入っても、いかに最小限にパーツを切り取ればいいか、という判断は、紙の手法をマスターしていないと容易ではありません。
また、切り取ったパーツを、部分的に広げたり縮めたりする作業も、紙の手法を知って入れば、一から粘土で作りなおす必要はありません。
紙の手法でも、粘土の手法の経験があれば、立体になった時の複雑なフォルムを想像できるようになります。困難な部分だけを粘土で作るということもできます。
ベストな手法は、両方のメリットを生かし、どちらの手法でもスイッチして切り替えることができるようにすることでしょう。
もう少し突っ込んだ話は次回に続きます。
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