ハンドメイド作品の中でも、テディベア・ぬいぐるみ作家は、アクセサリーなどに比べて、圧倒的に作家数が少ないと思います。(勿論お客さんの数も少ないのですが。)
また、イベントの数も限られているので、出展を重ねるごとに、お知り合いの数も増えていきます。
特にブースの両隣は、期間中に相当話も弾んで、仲良くなることが出来ます。
情報交換もできて、とても有意義です。
ただ、残念ながら、殆どが女性なので、個人的なお付き合いは難しく、女性同士が仲良くプライベートでも友達つきあいしているのが、少し羨ましく思うことがあります(僕の場合、唯一、かつて通っていたテディベア教室の生徒同士で時々集まっているくらいです。有難いことに、皆さん作家活動しています。)。
実は、7月のイベントから、男性作家同士で情報交換しようということになって、イベントの前日に集まりました(当初4名の予定が一人減って3名になりましたが。)
3月のイベントでは、2名増えて、6名で男子会を開催する予定です。
イベント会場では聞けないような話も出て、さらに有意義な時間を過ごすことが出来るので、今後の男子グループの展開・発展が楽しみです。
この機会に正直に告白すると、作家の知り合いが増えるのは良いことばかりではありません。お知り合いになると、どうしても、その方の新作の出来や売れ行きが気になるのです。
特に自分とキャリアが同じくらいの人が気になり、気にする必要などない、と思いつつ、素晴らしい作品を製作したり、すごく売れるようになったりすると、内心穏やかでなくなくなります。もちろん、知らない人のことは、あまり気になりませんがじょう。
まあ、これも自分が未熟な証拠なのですが、つまらないことにエネルギーを使わず、早く達観したいものです。
次回の続きで、今回も価格の話をします。
ハンドメイド作家には他にメインの収入がある方、あるいは配偶者の収入で充分生活していける方がいる一方、ハンドメイド作品の収入(教室やワークショップ開催の収入も含む)だけで生活している人もいます。
実は、価格設定については、ここが一番重要で避けては通れない点です。
もしも、今の自分に他の収入(幸い収入が有ります。)がない場合、前回お話した価格に対する考え方は全く異なってくる、と思います。
作品を売って生活するとなると、最低でも、自分の時間給と原価に生活していけるだけの利益を乗せた価格で売ることになるでしょう。
仮にアルバイト収入があっても、生活費を稼ぐのがギリギリのラインなら、やはり、そうせざるを得ないと思います。
他に収入があるかないか、という視点で周囲の作家の値付けをみると、結構その人がその価格に落ち着いた理由がわかるような気がします(勿論例外もありますが。)。
他に十分な収入がある人の場合、売れないと困るのは、作った作品が在庫として残ることです。保管場所にも困るし、残るとモチベーションが下がります。
多少売り上げが少なくとも、作品が残らないように、比較的安価な価格設定になるのは当然かな、と思います。
但し、他に収入がある人でも、人気が出てかなり売れるようになると、作品を売って生計を立てたい、と思うようになる人も多いはずです。そうなると価格を上げざるを得ない。
FANの方、購入される側の方は、人気の有無(すごく人気があるのに比較的安価な方もいます。)に関わらず、作家によって何故こんなに価格差があるのか、不思議に思っている人もいるでしょう。
作家の経済的な事情により値付けされているケースが多い、というのが僕の実感です(勿論、高くしても、それだけの価値がない、魅力がない、と思われれば、そう簡単には売れませんが。)。
ハンドメイド作家の頭を悩ませる筆頭が、作品の値付けです。
以前にもこのブログで価格について書きましたが、重要なことなので、再度検証します。
作品から受ける印象より作品の価格が高い作家と低い作家がいます。
僕は、割とお客さんや、周囲の作家さんから「安いんですね」と言われますので、比較的安い方だと思います(但し将来的には、今より2~3割は、価格を上げる予定ですが。)が、自分よりさらに値付けの低い方もいるので、断トツに安い方ではありません。
ビジネスと割り切るなら、自分が付けている価格は、原価と制作にかかった時間だけではなく、アイデアを練った時間、試作品製作に費やした時間も含めると、東京都の最低賃金ベースでも、今の1.5倍の値段をつけないと割に合わない、ということになります。
結局、自分の(時間当たりの)単価を幾らと考えるかで、価格は2倍3倍に跳ね上がっていきます。
価格の高い作家の作品に、滅多なことで、お客さんが、「高いですね」とは言いませんから、果たして相場より高いのかどうか、自分では中々判断が難しいところです。
素材や、細部の拘り、型紙の複雑さなどの要素で、製作時間は大幅に変わってきます。
自分は作り手なので、他の作家が、大体、製作にどの程度かかるか見当がつくので、この方の単価は、大体これくらいか、と想像がつきますが、イベントであっという間に売り切れる人気作家さんなら、少々高くても売れるのですが、それでも良心的な価格で販売している方もいる一方で、驚くような高価な方もいます。
ハンドメイドをアートと捉えれば、買ってくれる人がいるなら、いくら高くても良いのだ、という考え方もあることは承知しています。
今はっきりと言えるのは、
「あの作家の作品は高いから、中々買えない」とは言われたくないな、と思います(中々自分の耳には入ってきませんが。)。
さらに、自分が買うとしたら、出してもいいな、という価格帯でおさめたいな、と思います。
(この話は次回に続きます。)
このブログを読んでいただいている方の大半はブライスをご存知でしょうから、ブライスって何、という説明は省きます。
現在、僕の作品を買って頂く方の、6~7割は、ブライスFAN、ブライスコレクターです。
2回目にアイドールへ出展したあたりから、お客さんが、僕の作品とカスタムブライスを一緒に写真に撮って、インスタにタグ付けしてくれるようになりました(現在タグ付けされた数、なんと120点以上)。
テディベアやぬいぐるみFANがタグ付けしてくれることは、殆どありません。しかも、ブライスファンは、大抵作家名のハッシュタグをつけてくれるので、フォロワーが拡散していくという、有難い状況です。
2000年代前半にブライスの第一次ブームがあったようですが、今も安定した人気(ネットで第五次ブームと書いてありました。)があるようで、インスタでも、ブライスコレクターが、次から次へとデビューしています。
人形に興味のない方は、やたら目が大きく、頭が体に比して大きいので、気持ち悪いと思うようですが、僕は最初に見た時(10年近く前?)から、オシャレな人形だな、という印象がありました。
ぬいぐるみ作家にとっては、ブライスは実に有難い存在であり、最近は常にブライスとの相性を意識して作品作りをしています。
デメリットとしては、殆ど小さい子しか買って頂けないこと。最近僕の作品がドンドン小さくなっているのはそのせいです。
先日、ついにワークショップに参加して頂いたブライスコレクターさんから、カスタムブライスを2体譲っていただきました。
今後のイベントに、店長として連れて行こうと思っています!
あー、どんどんブライスに嵌っていく予感が・・・。
第27回テディベアコンベンションも昨日無事終了しました。
今回は、会場が昨年の高田馬場から、浅草に変更となりましたが、ドールワールドやネイチャーアニマルワンダーランドで慣れた会場だったので、かなりリラックスモードで臨めました。
6階と7階、2ツーフロワーを使っての開催が、今までと違っていました。
僕は7階でしたが、配置表を見ると、ベテランの方が、皆6階に集結しており、一体どういうことか、と開催前、疑問に思っていました。
噂によると、7階が会場入り口のため、お客様を7階だけで帰さないように、ベテランを6階にしたとか。
プレオープン(一般会場の前に、特別にチケットを買って先行入場する。)の時間が来たのですが、いつもなら、ドドっと人がなだれ込んでくるのに、7階には、チョロっとしか、人が来なかったので、やはり6階に流れたか、と思っていたのですが、後で聞くと、6階でも、お客さんが少なく、7階に取られたと思っていたようです。
どうやら、プレオープンのお客さんそのものが減った(抽選販売の人が多くなったからか?)ことと、ツーフロワーに2分割されたことが原因だったようです。
会場内は、通路も出展者スペースも広々としており、快適でした。懸念していた、各種イベントも、館内マイクを使って、トラブルなく進行したようです。
建物自体は、古くて、地味で華やかさがないのですが、個人的には、この堅実さが好きで、トータルでは、去年より良かったと思いました。
(来年は、なんとオリンピックの関係で、開催は10月、会場は浜松町です。)
2日目の午後は、例年通り、お客さんも少なく、知り合いの作家さんのところを廻り、交流を深めました。
これも、出展者にとっては、楽しいひと時です。
次回は、原宿で開催される、9月6~7日の「U15ABC」。開催まで2カ月、また沢山作らないと!