先日、パソコンのファイルを整理していたら、15年前に作成した懐かしいExcelのsheetが出てきました。
それは退職後にメインで活動したい創作行為をリストアップし、今後着手していこうというもので、当時の心境がわかり、我ながら面白かったので、恥ずかしながらここで、ご紹介します。
表にして、それぞれの創作ジャンルごとに、メリット・デメリット、向き不向き様々な要素を、検討してランキングリストを作ったものです。
その当時は、絵を描くのみで、立体的な創作行為はなにもやっていませんでしたが、子供のころから物作りが好きだったので、何か本気で始めようとしていたのです。
ランキングの結果は、やってみたい順に、①レザークラフト、②陶芸、③彫金、④ウッドクラフト、⑤ガラス工芸でした(この後15位まで続く。)。
このうち、実際に着手したのが、最初にレザークラフトで、次に陶芸です。教室を覗いたのが、ウッドクラフト(この時は、バードカービング)と、ガラス工芸。
彫金をやらなかった理由は、今となってはわかりませんが、現時点で考えれば、アクセサリーメインの創作活動は、やりたくなかったのでは、と思われます。
その後、漆工芸にも手を染めることになったのですが、この時点では、ウルシはリストアップさえされていませんでした。
そして、驚くべきことに、今メインで創作しているぬいぐるみ・人形も、リストアップされていなかったのです。
でも、2番目の陶芸に着手したお蔭で、陶人形に出会い、雑誌「夜想」のぬいぐるみ特集に出会い、「これだ」と思って、現在があるのです。
その時、もし、陶人形を作っていなかったら、はたして、今のぬいぐるみ・人形を作っていたかどうか・・・。
この表を作成した時点では、1%もやろうとは思っていなかったのですから、本当に不思議なものです。15年前には、自分の頭の中では、存在しない世界だったのか、と思います。
ということは、現時点でも、思いもよらない、自分に適した創作行為が残されている可能性がある、ということでしょうか?
10年後、自分が、現時点では想像もつかないことをやっているかもと考えると、ドキドキしますね。
前回に引き続き、第26回「テディベアコンベンション」出展の感想を書きとめておきます。
以前は、アピールしたい作品は、棚を置いて、目線の高さに置いていましたが、今年の3月頃に、多くの人は、うつむいて、テーブルの上あたり(床から70~80cm)を見て歩いていることに気づき、それ以降は、棚の上方には、新作や自信作は置かないことにしていますが、今回、さらに気づいたことは、お客さんの流れによっては、アピールしたい作品を右に置くか、左に置くかで、お客さんの注目度が違うということ。
やはり、人が流れる方向の先頭に、重要な作品を置く方がよいと思います。
今回、参加者は240名を超えていたので、キャリアのある人気作家以外の人が、お客さんの目を引くのは大変なことです。
運不運はありますが、テーブルを挟んで向かい側に人気作家が来ると、開場して暫くは、その作家さん目当てのお客さんで溢れるので、その間、お客さんに作品を見てもらえないことになります。
今回は、後ろの方が、高名なベテラン人気作家さんでしたが、後ろなら大丈夫だろうと思っていたところ、僅かな時間でしたが、初日午前中の、その方の抽選会の際は、自分のところまで、お客さんが溢れて出てきました(しかし、その後、その完売したベテラン作家さんの貴重な体験話が聞けたので、むしろ良かったと思っています。)。
今回は、例の大雨の影響で、広島方面の方のブースが空いていましたが、隣のブースが空いていると、寂しい感じがするのか、客足が悪くなると思います。
初日、1日に3回見に来てくれた方がいて、(買おうか買うまいか)迷っているようだったので、こちらから話しかけたのですが、スーといなくなってしまいました。
僕なら、そんな時、話しかけられた方が嬉しいので、話しかけたのですが、周囲の出展者に聞いたところ、最後まで出来るだけ話しかけて欲しくない、という人も結構いて、やはり視線が合わない限り、話しかけない方がいいのかな、と改めて思いました。
以前にも書きましたが、やはり、出展回数が多い人ほど、展示がすっきり洗練されており、次回はもう少し、あっさりとした展示をしていきたいな、と思いました。
去る7月7日~8日、第26回「テディベアコンベンション」出展が無事終了しました。
今年も、各種イベントが大いに盛り上がっていました。
昨年までの有楽町国際フォーラムとは打って変って、今年は高田馬場「ベルサール高田馬場」で開催されたのですが、この会場は、天井も高く、昨年までの会場と、ほぼ同じ広さがあって、出展者としては、おおむね満足感が得られました。
但し、お客さんは、休む場所(腰掛ける場所)が少ないという、不満があったようです。
今年からオリンピックが終わる年まで、この会場かと思っていたのですが、来年は、なんと、浅草の、東京都立産業貿易センター台東館(ドールワールドフェスティバルが開催される会場)で開催されるとこのと。
今年で2回目となる自分自身の展示ですが、お陰様で、昨年と比して、足を止めてくれるお客さんも、かなり増えてきました。
本当にありがたい限りですが、素通りする方も、まだまだ多く、今回、どうすれば、一人でも多くの人に見てもらえるか、考えてみました。
(作品の質を上げる、というのは、この際棚上げにします。)
展示のセンスは、まあ急には良くならないので、徐々に対応していこうと思っていますが、まず、展示する作品点数を減らすことにしました。
初日の朝、いつも通り、置けるだけ置こう、というスタンスで、ギチギチに詰めて並べたのですが、周囲の人気作家さんの展示が、明らかに自分の半分くらいの展示数であることに、ふと気づいて、初日の昼過ぎから、大幅に間引きました。
すると、明らかに足を止めるお客さんが増えたのです(理由はいろいろ考えられますが、ギチギチの展示=沢山在庫を抱えた売れない作家という、お客さんの無意識の反応があるのでしょうか?)。
自分としては、手元に残っている作品は、出来る限り見てもらいたい、という思いがあったのですが、まあ、荷物も減ることですし、次回のイベントから、展示数を従来の6~7割(それでも、一部の作家さんより、まだ多いかも。)にすることにしました。
(次回に続く。)
恐らくこのブログで一番多い動詞が、「ワクワクする」だと思います。
創作行為に関しては、どうしても「ワクワクする」という言葉が多くなりますが、僕自身、ある程度意図的に使っています。
ワクワクする、と書いただけでも、なんとなく気持ちが高ぶってくるからです。
辞書で調べると、この言葉の意味は、「将来起こる良き出来事に対して期待感を持つこと、期待に胸を膨らませること」となっています。
英語ではexcitingというそうですが、僕がワクワクするという言葉を使う場合は、この「将来起こることに対する期待感」という意味では使っていないことに、最近気づきました。
何故なら、現在進行形で起こっていることに対しても、ワクワクするからです。
(スピリチュアル系の本にワクワクする、という言い回しが数多く出てきますが、こちらに近いかも。)
他の言葉で置き換えると、「ときめく」というのが一番近い(ドキドキも近いのですが、不安な時も使いますので、少しニュアンスが違います。敢えて言えば、他はウキウキが近いかも。)のですが、おそらくは、近藤麻理恵さんの世界的ベストセラー「人生がときめく片付けの魔法」で使っている、「ときめく」が自分の考える「ワクワクする」に一番近い言い回しかと思います。
ときめく、という言葉は、英訳が難しいようです。
そこで、「人生がときめく片付けの魔法」の「ときめく」が、英語でなんと訳されているか、と調べてみたところ、なんと「spark joy」(喜びをスパークさせる)でした。
Sparkは、火花を出すという意味です。
自分は、この「spark joy」という意味で、ワクワクする、という言葉を使っていたのか、と思い当たりました。
これから起こることだけでなく、展示会に出る、〇〇を作る、□な未体験の素材を使う、△な新しい手法で創作する時、喜びがスパークしているな、と思うと、実にしっくりきます。
かつて大きな組織にいた頃、仕事で、「喜びがスパーク」したことは、殆どなかったな、と思った次第です。
やはり、いつもワクワクしていたいですよね。
自分の作品が、他人の眼にどう写るか判断するのは、とても難しいことです。
誰もが、作品制作にのめり込み、のめり込むほどに客観的判断が難しくなります。
かつて絵を日常的に描いていたころ、自分の作品を一歩離れた視点でみるために、しばらく放置する、という方法をとっていました。
具体的には、8割くらい完成したところで筆を止めて、部屋の片隅に立てかけておきます。
外出して、家から帰った時、無防備な状態で、ふと絵に目をやると、最初の数秒(場合によっては瞬間)、ある程度客観的な視点で、自分の描いた絵を、鑑賞することが出来ました。
これは、例を挙げると、街中で、無防備で歩いている時、不意にガラス張りのビルを通過する際に、自分の姿が鏡に映った時の感じです。
大抵の場合、相当無様な自分の姿(これが本来の自分の客観的姿らしいのですが。)が映っており、誰しも、いや自分はもっとマシ、もう少しカッコいいはずだ、と思うのではないでしょうか。
実は、誰しも、家で鏡を見る場合、自分の都合の良い風に、脳が瞬時に補正しているらしいのです(服を買う時に、ショップに映る自分の姿も同様)。
なので、もう一度戻ってガラス張りの壁に自分を映すと、今度はしっかりと脳が補正してくれるので、「さっきの姿は、見間違いだった」と解釈し、ホッとする訳です(時々スマホの写メで、突然自撮りモードになった時も、瞬間とっても情けない自分の姿が映りますが・・・・(トホホ)。
現在も、この方法を使って、ある程度、作品の補正をしています。
アトリエのあちこちに当分の間、自分の作品を放置しておきますが、見ようとして観た場合でなく、ふと無防備に目に映った瞬間「あれ、なんか〇〇がおかしい」「おや、〇〇が不自然に大きい(小さい)」「バランスが悪い」と気づきます。
この方法は、同じ作品に対して何度でも、繰り返し、確認できますが、ある程度繰り返すと、客観的な視点が働かなくなるようです(でも、1年ぶりに、また、ふと見ると、また他人の眼で見ることが出来るのですが。不思議なものです。)
気になる方は、是非お試しください。